Sober Up 4
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「……さっきの続き、しよっか? ……ここ」 新は一方の耳に向けて言いながら、反対側の耳を指先でそっとなぞった。 「……っん、く……ぁ、あん……っ」 いつもなら片方の耳を刺激されても、逆側に逃げる事も出来るが、今日の新は初めからそれを許さず、指先と舌で千早の耳を左右同時に愛撫していく。 「や、あ……ぁ……」 どこにも自分の感覚を逸らせる場所がない千早は大きく仰け反り、膝を胸の方へ引いて両足の爪先にぐっと力を込めた。その片方の足首を新が素早く掴む。 「……えっ?!」 千早の目が大きく見開かれる。耳元への刺激に身構えようとしたその時、新に掴まれた爪先に熱く濡れた感触があり、驚いて視線を送ると足首を捉えたまま、新が爪先に舌を這わせているのが見えたせいだった。 「そんな、とこ……ダメ……っ、新……っ……。よ、汚れてるし……」 言いつのる千早の顔に、新がぴたりと視線を据えた。ただし爪先から唇を離さないままで。 「ダメ、は聞かんって言うたやろ。……聞けるとしたら、千早が感じるんかどうか、ほんだけや」 視線を千早から外さず、新は千早の足指の間にそっと舌を伸ばす。 「……んっ、あぁんっ!」 今まで受けたことのない刺激に千早の腰が思わず跳ねた。新はなおも爪先にキスを繰り返しながら、千早に答えを求める。 「き……、気持ち、いいって……思う、けど……んっ、よく、分かんない……っ。ほんと、に……」 「……ん、分かった」 新はあっさりと千早の足首から手を放し、爪先に落としていたキスをふくらはぎに、そしてすらりとした腿の内側にと場所を変えながら繰り返す。 「あ……っ? や、う、嘘っ?」 内腿を下から上に新の舌が這い上がった時、千早の唇から切なげな声が漏れた。 「……もっと?」 「ん、……うん……。……っ、も、……っと」 ついに耳にした一言を喜ぶように、新は千早が感じた場所に何度も丁寧に舌を這わせ、唇を吸い付かせた。指先が白くなるぐらいシーツを握り込んで、千早の身体はしなやかに撓り、素直な反応を新に返していく。腿にキスをするとちょうど目の前にくる、千早のショーツのクロッチ部分がじわりと湿ってきたのが布越しでも分かった。 「凄……、ほんなようけ、濡れるもんなんや……」 新の指先が、触れるか触れないかという優しいタッチでそこをそっと撫でていく。 「あ……あぁッ?!」 千早の細い腰がゆっくり持ち上がり、もっとはっきりした刺激を求めて新の指の動きに合わせて揺れだした。今までは千早が恥ずかしがるからと、そこをあまりじっくり見た事はなかったが、こうして見てみると、千早の動きは予想以上に扇情的に映る。 「……新ぁ……っ、おねが、い……。もう、……っ、」 半開きになった唇から、赤い舌が時折覗いていた。バラ色に染まった頬も、動きに合わせて揺れる柔らかく弾力に富んだ胸も、全てが新の目を惹き付けて止まない。 「もう、何や……?」 つんと尖った胸元に予告なしに指で触れながら、新はさらに問う。 「……も、う、……い……かせて……」 「もう、ギブアップ?」 口ではそう言うものの、新自身も早く蕩ける千早のそこに昂ぶった欲を埋めたいと、さっきから腰の所で痛みさえ覚えるほど張り詰めてはいる。 (……ほやけど、こんなの滅多にない事やろし……) 堪えられる限り頑張ってみようかと決め、新は千早のショーツに手をかけてするすると爪先の方へと送る。生地が膝を通り抜けると、小さな布地はくるくると丸まって勝手に爪先へと進んでいった。 新は片側の膝に自分の肩を当て、もう一方の膝を手でぐっと押して千早の脚を大きく開かせた。ほんの少し下を向くだけで、新を待ちわびて、ひくつきながら蜜を零す桃色のそこが至近距離で目に入る。 「……すごく、綺麗やし……ヤラシいな、千早のここ……」 「っ、ひぅ……っ?! 見ちゃ、や……ぁ、私……っ、もう……おかしく、なりそ……」 切羽詰まった千早の声が耳に飛んできた。 「見せて。……千早、いくとこ……」 我ながらとんでもない事を言っているとは思うが、一体何がどうなっているのか知ってみたいという欲も確かに新の中にある。つぷ、と指を一本、蕩けきったそこにゆっくり沈めてみる。 「あッ、新……あらたぁ……っ! ……ど、しよ……、凄く、いいの……っ」 千早が喘ぐたびに、そこは新の指をきゅうきゅうと食み、締め付けてくる。試しに軽くその指を出し入れさせてみた。 「っ、あぁんっ、新、いい……、新ぁ……ッ」 「……指、増やすざ?」 人差し指と中指が千早の中にぐっと潜り込み、内側の壁を擦り上げ、往復してゆく。その度に鼓膜を打ついやらしい水音だけでも、正直放ってしまいたくなりそうな気さえした。 (……あれ、ここ……何か、感触違う気する……) 千早の内側に少しざらっとしたような箇所があり、新は指で探ってみる。 「っふ、あぁあっ?! あ、あ……、あっ、な……に、これ……っ?! イヤぁ、新っ、何か……、ダメ、ダメえーっ!」 千早の上げる声の調子が急に変わる。普段の頂点に達する時と似ているが、もっと何か切迫した響きがあるように感じた。 違う感触がした箇所を指が行き来するたびに、千早の唇から紡がれる声の余裕が失せる。新は千早の内側にあったその一点をもっと擦り上げようと指先を軽く曲げて送り込んだ。 「あぁあッ、やっ、あァーーッ!」 悲鳴にも似た声を上げた次の瞬間、千早の奥から勢いよく熱い飛沫が噴き出した。 「……っあ、……ひ、ぁんっ……!」 断続的に潮が吹くたびに、千早は全身を震わせて声を上げる。 (……話は聞いた事あったけど……千早も、吹くんや……潮って……) 「はぁ……はぁ……、っ、ん、……はぁ……」 新のすぐ目の前で大きく脚を開いている事さえ意識に上らないのか、千早は全身にびっしょりと汗を掻き、ぐったりとしたまま荒い呼吸を繰り返している。 「……千早?」 両足を閉じてやり、隣に寄り添うように横になって呼び掛けてみるが、聞こえていないのか、返事をするだけの余力がないのか、千早は時折やってくる余韻に身を震わせて横たわっている。 「千早、聞こえるか? ……千早?」 「……、う……」 少し大きめの声で呼び掛けて、ようやく千早が小さな声を漏らす。それでもまだ、ぼんやりとした瞳はこの部屋のどこも見ていないように新には感じられた。 「……ごめんな……」 いくら千早がそう望んできたとは言え、まるっきりの遠慮なしはやはり無茶だっただろうかと、新の心を罪悪感が締め付ける。新は千早の細い身体に腕を伸ばし、驚かさないよう静かに抱いた。 「ん……、あ……」 どれくらいそうしていたかよく分からないが、腕の中の千早が身じろぐ。新は心底ほっとしてその顔に視線を向けた。 「良かった……千早、気ぃ付いたんや……。大丈夫か?」 「……え、うん……。なんか、途中から訳わかんなくなっちゃったけど……。私、一体どうなったの……?」 千早が新の身体に擦り寄りながら尋ねてきた。 「覚えてえんのや? ……千早、いった……って言うか、潮吹いたんや」 「え、……え? ……やだ、ごめんっ、新のお布団……! ……って、潮って……あの、その……」 小声になって千早が問いを重ねてきた。耳を寄せてそれを聞いた新が小さく笑う。 「……違うって。あと、布団は気にせんでもいいざ? コインランドリー行けば済むんやし。おれも聞いて、いい?」 千早が頷くのを見て、新は千早に耳打ちで問うた。 「さっきの、感想聞いても構わん? ……してて、気持ち良かった? ……その、おれとしてて」 「……うん。……どうしてかな、新に見られると恥ずかしいのに、見られて……その、感じちゃう自分もいるし……」 その言葉に新は顔を寄せ、額に小さなキスを落とす。 「どっちの千早も、おれは好きやざ」 そのどちらの顔も、新だけが知っている千早だ。そう思うと他の男に対して優越感のようなものも感じ、またその面を自分にだけ見せてくれる千早の事がより愛おしくて堪らなくなる。 「新……」 ほっとしたように千早がまた新の胸に擦り寄ってくる。背中に回した腕に力を入れると、それを喜ぶように千早も新の背中に腕を回してきた。 |