POSSLQ
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広々としたダブルベッドが意味を成さないと思えてしまうほど、抱き合う二人の身体は密着している。 「あ……ん、は、ぁ……っ、あらた……」 唇が時々離れ、その隙間から千早は溶けそうな声で新の名を呼ぶ。いつもの新はそこで千早の感じやすい所へキスを落としていくが、今日はそうしなかった。 「……千早……」 プロポーズを受けてくれた日と同じように、千早の唇だけでなく全てを確かめていく口付けを続けた。 「頭……ぼうっと、なる……。その、キス……」 ようやく唇が離れた時、千早は瞳を潤ませて新を見る。 「……嫌?」 「そうじゃ、なくて……」 ずっと受け身でいたくなって、初めての時のように新に何もしてあげられなくなりそうだ、と千早は力が抜けたような声で新に返した。 「別に、いいざ? ……初めて尽くしの日やから、千早が初めてん時みたいでも、いいが?」 何か変なの、と言いながら、それでも千早は頷いた。新は顔を近付けたがキスをねだる千早の唇を逸れて耳にキスをする。 「千早……」 「っふ……!!」 呼気に紛れる小声で名を呼ぶと、千早の肩はぴくんと跳ね、震える息が尾を引きながら紡がれた。 「もっと、聞かせて?」 言いながら片手を下げて柔らかな乳房を揉みしだき、つんと尖った先端に指の腹を優しく触れさせた。 「ん……っ! あ、あぁっ、や……っ、……っあ……!」 新の指が触れる度に千早の唇からは甘い悲鳴が飛び出し、指先が肩をきつく掴んできた。その声にまた煽り立てられた新は身体を一気に千早の腰までずらして腿に口付け、舌を這い上がらせる。 「ああぁっ! それ、ダメ……っ! あ、新……っ」 肩から指が滑り落ちた千早の手は、そのまま新の髪をくしゃりと掴んだ。 構わず新は千早の脚の間に身体を置いてその脚をもっと大きく割り広げ、奥で淡く色づく千早に柔らかなキスを送った。 「……ん、あ……ぅ、あらた……気持ち、いい……」 唇へのキスと同じように新がそこにキスをしてくれると、自分の中の羞恥心を乗り越えて乱れていいと言われているようで好きだ、と時々千早が言ってくる事がある。 「はぁ……っ、ん……、千早……」 だから新は千早の襞を唇で探り、敏感な蕾を優しく舌で舐め上げていくが、今日はその舌先を千早の中までは送らないでおいた。 (……千早、言うてたもんな。挿入感と一体感、一度に感じられるのがいい、って) だからという訳でもないが、充血してぷっくりしたその核を唇で軽く吸う。 「あぁあっ……!! 吸っちゃ、だめぇ……! が、まん、できない……新、欲しい、新……!」 「……うん」 千早のそこから顔を上げて頷く。開かせておいた脚はそのままに、新は猛った自分を濡れたそこに押し当てた。 「……ゴム着けんで、不安やったりせん?」 千早ははっきり首を左右に振って、不安の無さを新に伝える。 「入れてくでの?」 「……来てぇ、新ぁ……」 一つ頷いてゆっくりと千早の中に己を少しずつ潜り込ませた。 「あ、あぁ、新が……入って、くる……! いい……新、いい……っ! っあ、お……願い、早く……!」 千早に請われ、新は半分あたりまで挿入していたものを奥までぐっと突き入れた。 「……っ?!」 一番奥まで届かせた新の腰に電流が走る。千早の中が熱くて柔らかく、きつく締め付けてくる事や、指を挿入した時、細かな襞がまるで舐め上げるように蠢く事も知っていた。 (指とか、ゴム着けた時と……こんな、違うんか……?!) 千早の深い所に、襞とも違ったざらつきがあって新の先端を刺激している。今までと比べ物にならない快感に襲われ、身体を倒して千早をきつく抱く。 (さっき、いったのに……入れただけやのに、出てまいそうや……!) 「……っ、はぁっ……っく……ぅ……っ」 必死にしがみついて気を逸らそうと試みるものの、荒くなった息が耳元を掠めるのか、千早の身体がぴくっと反応すると、内側も呼応して蠢き、水位を下げようとする試みを水泡に帰させようと新に絡みついた。 「新……っ、うごいて、いいよ……」 自身も呼吸を乱しながら、千早が告げてくるが新はただ無言でかぶりを振るばかりだ。 「……どう、したの……?」 「動けん、のや……っ」 途切れ途切れに告げるだけでも内圧が高まる。 「え……? どっか、痛いとか辛いとか、……っ?!」 新に一層きつく抱き締められて千早の息が一瞬詰まる。その新の身体がひどく熱く、吐く息も震えていた。 「……千早、なん……でや……っ?」 頭の中が沸騰して、言葉を選ぶ事さえ出来ない。 「何で、そんな……いいんや?! ……今、動い、たら……、いってまうやろ……!」 お前のせいだと言いたげな新の声が千早の耳を打つ。それに返せそうな言葉を千早には一つしか思い付けなかった。 「いって? 新……」 身じろいだり、千早が言葉を返すたびに新が抱擁を強めていたのは気付いていた。だから千早は刺激しないように身体から力を抜いて続けた。 「変な見栄、張るとかなし。……新が、そう言ったよ。だから……そうして」 以前、新が口にしていた結婚観を千早は返す。 「……ほんとに、早いざ……」 我慢は要らないと言われた事で内圧は少しだけ下がったが、気持ちの余裕を取り戻せる程ではなくて、新はぶっきらぼうに言った。 「いいよ」 千早の短い答えに力をもらい、抱き締めていた腕を片方外すと手探りで見つけた千早の手をきつく握って、ほんの少しだけ腰を引く。 「……っく……!」 ざら、と千早の内側が新に絡みつき、もう止める事など出来ない。腰をさらに引いて再び送り込んだ。 「やぁ……、あっ! あ……あ、あんっ!」 繋いだ手を握り返し、ものの数回とはいえ新が動くたびに紅い唇から紡がれる悩ましい声。そのたびに千早の中は絡みついたまま新を締め付け、ついに頭の中を真っ白に焦がす。 「……っあ! い……く……っ!」 体液が全て搾り取られているような錯覚さえ覚える中、新の腰が大きく震え、爆ぜるたびに千早の奥へと熱を迸らせた。 「……っ、……ぁ、……」 果てしなく続くかと思われた射精がようやく終わった新は、千早の身体の上にがくりと崩れ落ちた。全身が汗で濡れ、荒い息を吐いている。 「はっ、……はぁっ……。ごめん、千早……」 少しずつ整いだした息の中、新は謝らなければいけない事があると思い出した。 「すぐ、いきそうやった事……千早のせいや、千早が気持ち良すぎるせいや、みたいな事言って……ほんとにごめん。千早は何も悪ないのに……千早にもどうにも出来ん事やのに……」 まだ汗で濡れている背中に千早の手が回される。 「……気にしないように、する。……しばらく、こうしてて。抜かないで、このままで……」 断る訳がない。千早が重くないように肘で体重だけ支え直して、新は背中を抱いてくれている千早の中に留まったままじっとしていた。 「千早……さっき、……まだ、やったやろ……?」 自分だけがいい目を見るのは忍びない。新は恐る恐る問う。 「……それは、そう、だけど……」 「今なら、まだそんな萎えてえん。抜かんまま、キスしたりとかは、出来る」 それでも、と新は言葉を継いだ。 「自信ある訳でないけど……千早を、いかせてあげたい……」 断言できる話ではないから、千早の気持ちに従う。そう告げると千早は抱擁を強め、新、と耳元で名を呼んでくる。 「……いかせて……?」 返事の代わりに顔をずらし、深く口付けた。 |