POSSLQ
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「……おれの枕抱えるの、ほんと好きやなあ、千早は」 帰省で不在の時などに寂しくなくなるからと新の匂いがする服を持って帰ったりするが、抱かれている時は枕を抱く事が多い。千早に言わせると、抱き付けない体位の時でも新を抱き締めているようで安心できる、という事らしい。 「枕ぐらい構わんか。……欲しいんならおれ、バックで入れるけど?」 指を止めて新は訊いた。 「っ! や、だ……。んっ、向かいあって、いたいよ……! お願い……!」 必死にかぶりを振る千早に向けて更に問う。 「向かい合ってたいんなら、このまま、いって? ……決めるの、千早や」 感じやすい千早はゴムの装着で身体を離す時でさえ焦らすなと言うが、結局恥ずかしがって後で膨れる事も分かっている。だから抱き合える体位のまま指で達するか、新が腰を使いやすい体位で挿入するかを時折決めさせていた。 (……おれには大差ないけどの。どっちにしたかって、千早の一番いいとこ狙うんやし) そんな事を考えながらまたゆるゆると指を動かす新の下で、身悶えしていた千早の答えがついに唇から紡ぎ出される。 「あっ、あぁ……新、おねがい! っあ、あぅんっ! だ、抱き締め、て……!!」 艶めかしい懇願に新はうん、と短く答えて脚の間から退かした身体を倒し、千早の腕から枕を抜くと空いた両腕が新の背中にきつく回された。 抜き取った枕は掛け布団の時と同じに腰の下に差し入れた。 「それ、やだぁ……」 「……すごーく濡れる千早が悪いんやよ?」 腰が持ち上がるから恥ずかしいと言う千早に、布団が濡れたら自分は今晩どこで眠ればいいのかと耳元で意地悪に告げながら、その濡れた中へ指を送り込む。 「っ、ふ、あぁ……っ?! だめ、そこダメぇっ! もう……い、っちゃう……!」 音がするほど濡れ、新の指をきつく締め付けているのに、ダメという矛盾した言葉を千早はいつも口にする。無意識に口走っているのは分かっているが、達させようと思ってしている事だ。逆に新は挿入する指を増やして内側にある、感触が違う一カ所を探るように手を動かした。 「ひぁ……っ! っあ、あんっ! あぅ……っ、新っ、新ぁ……! っ、あぁっ、も……ダメ……っ!!」 新が指を動かすたびに切なげな声が喉から絞り出され、動くにつれて更にいやらしさを増した蜜の音は耳のいい千早自身をますます乱れさせるようだった。 「いって? 千早……」 千早をきつく抱き直して囁きかけ、くっと曲げた指先で千早がどうしようもなく感じるそこを押し込む。とうとう堰が切れた千早が、悲鳴にも似ている感極まった声で頂点を告げ、指を奥へと引き込むように締め付けてくる。 「ああっ! あぁ、いく、い……くぅ! ……! っあ、ああぁ、────んっ!!」 白い肌が一瞬そそけ立ち、千早の身体全部にぐっと力が入って腰が高く持ち上がる。次の瞬間、千早の奥から熱い飛沫が音さえ聞こえそうな勢いで迸って新の手を濡らし、言っていた通り腰の下に差し込んだ枕まで湿らせた。 千早は身体の力が抜けきって布団の上に横倒しになっている。隣に寄り添うと、無意識なのかも知れないがほっそりした腕が新の腰に回る。 (……ちょっとだけ、おれ欲求不満やけど。……まあ、いいか) 千早が新にだけ見せる無防備な顔。その顔がこうしてすぐ隣にあるのは、新自身の欲求がどうであれ嬉しい。応えるように背中を抱くと千早の薄く開いた唇から小さな吐息がこぼれ落ちた。 「……」 片手でそっと背中を撫でてみる。 「……っふ……」 腕の中から聞こえる吐息が少しだけはっきりしてきた。 (こうやってるの嬉しいし、好きやけど。やりたいか、やりたくないかで聞かれたら……答え、一つしかないな) 新は背中を撫で上げていた手を今度は首筋に移動させ、千早の耳元に辿り着いた指先を筆で刷くようにそっと動かす。 「ん……っ」 千早は目を閉じたままだが小さく身を捩ってきた。 好奇心も手伝って、首筋を滑り降りて胸元のピンク色を軽く摘んだ。 「……あ……、いい……」 まだ半分寝ているからか、千早の唇から素直な言葉が紡がれ、新の喉仏が思わず上下する。 「起きてる時の感じ方も好きやけど。なんか千早すごく可愛いんやな、こうしてるのって……」 呟きながらまた指先で触れると腕の中の身体がぴくん、と跳ねた。 「っあ、はぁ……っ、んっ……。……えっ?! やぁんっ!」 はっきり目が覚めた途端、千早の上げる声が変わる。 「……おはよ」 「おはよ、って……やっ、新……なに……? っ、なんで……、あんっ!」 いくらか戸惑ったような、それでも切なげな声で千早が問うてくる。 「触ってるんか、って? ……当たり前やろ」 千早が起きたのなら遠慮はしない。新は首を伸ばして千早の耳元に唇をぴったり付けた。 「おれ、さっき入れてえんし。千早と、したい」 千早の肩を引き寄せて、その身体を俯せにさせた。素早く上体を起こした新は腕を伸ばし、本棚からコンドームの箱をたぐり寄せて中身を取り出す。 「部屋狭いのもメリットあるんやな。すぐゴム出せるし」 また耳元に顔を寄せて呟く。 「……っ! ふ……っ?!」 柔らかく反り返る白い背中にキスを落とし、片方の手で千早を探る。一度達したそこはまだ濡れたまま、新の指先に反応してひくん、と動く。一度手を離した新は背中へ口付ける合間にこっそりと個包装の封を切り、蕩けた千早の中に早く埋もれたいと脈を打つ自身にゴムを被せた。 「入れてくざ?」 言いながら千早の腰を掴んで持ち上げ、昂ぶったもので千早を押し広げる。 「あっ、ん……! っあ……、ああ……っ!」 新が奥に進むごとに艶を増す千早の声と背後から貫くことで目に出来る眺めに駆り立てられて、残りを一息に突き入れた。 「やぁぁんっ! ダメぇっ、また……すぐ、いっちゃう……ってば……!」 「おれは、その方が……いいけど?」 そんな事を言い返しながら大きく抽送しはじめる。 一旦ギリギリまで引き抜いて一気に根元まで飲み込ませると、千早のそこから濡れた音が響いて新の理性をあっという間に粉々にする。 「おれも今はなんか、早よいきたい感じなんや……我慢、せんとく」 しなる背中に覆い被さってキスを落としながら呟いた。 「も……わかん、ない……!」 辛うじて千早は答えながら、しきりにかぶりを振った。上体を起こし直した新は千早が一番感じる所を狙おうと、腰を送る角度を少し変えて突き立てていく。 「ひ……っ?! そこダメ……っ! あっ、ああっ! だ……めぇっ、新、あらた……!」 感極まった声が鼓膜を震わせ、蜜を滴らせる千早の締め付けがきつくなった。 「……千早、すごい……締めて、きてる……」 言っている通り、頂点が近いと分かった新は動きを速めて千早と自分を追い込んでいく。 「っ……! っ、ダメっ、いっちゃう! それダメぇ! んっ、あ、あっ、あ……!」 指先が白くなるほどシーツを掴んだ千早が腰をしゃくり上げ、それに合わせるように内側のひくつきが大きくなって新を深く引き入れだした。 「おれも……保たん……っ、千早、いって、いいか……!」 「んっ! 来……てぇっ、新っ! ……もうダメ、っあ! い……くっ!」 新を咥え込んだそこが大きく爆ぜる。 「……く……っ!」 びくびくと震える千早の中に、ありったけの熱を新も注ぎ込んだ。 |