POSSLQ
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息が戻った新は身体を足元の方へわざとずらし、横向きで寝そべっている千早の腕の中に潜り込んだ。 「……こうするの、気持ちいいんやな」 鼓膜を打つ規則正しい鼓動や柔らかな胸と滑らかな腕に包まれ、胸の裡に安堵感が広がる。 「なんか、赤ちゃんみたい」 そんな事を言う千早が、それでもそっと頭を抱きかかえてくれた。 「そうかもの。赤ん坊がお乳飲む時も、こんな気持ちなんかも知れんな」 優しくて暖かい羽交いの中では無防備で居てもいいと生まれた時から知っているのかも知れない。そんな事を新は思う。 「寝ててもいいよ?」 「……起きとなくなるで、やめとく」 呼吸は戻っても、一度達した後の気怠さはまだ残っている。それにこの心地良さの中ではきっと深く寝入ってしまって千早を送って行けなくなりそうだ。新は少し甘えたように答えた。 「千早は、どんな感じなんや?」 いつもは千早が腕の中だからと、新は聞いてみた。 「すごく安心できるし、何て言うか……お腹一杯になって、お昼寝する時みたいな気持ちいい感じ、かなあ」 あまり誉められない例えだが、昼食後の授業中にやってくる眠気に似ているという千早の答えに、新はつい笑ってしまう。 「笑う事ないじゃん……っていうか、動くと髪、こすれて、くすぐったい……」 すぐ目の前にある胸元を見れば、言葉と裏腹に先端が少し芯を持ち出しているのが一目瞭然だ。 「いま嘘ついたやろ。くすぐったいとか。立ってきてるざ? ここ」 指の代わりに新は唇で「ここ」を示す。 「や……ぁ……」 そのまま舌先で転がすと新の頭を抱いたままだった千早の手が小さく動く。構わずに半身に力を入れ、千早ごと俯せになって今度はしっかり口に含んで、吸い上げながら舌を動かした。 「んっ! それ、だめ……」 わざと音を立てて唇を離し、千早と目線を合わせられるよう新は身体の位置を変える。 「ダメって言うで、やめたけど?」 大きな瞳をじっと見たまま、軽いからかいの調子で言った。 今度は千早が唇を尖らせる。今の一言も、とうに新は意味を知っていて告げたと、千早も分かっている事だ。 「……知ってて言うの、意地悪だよ……」 「何のことやろ?」 さっき新を手と唇で果てさせる前、耳元で囁かれて感じた時の、まだ身体の奥でくすぶっている火が千早の口を動かした。 「やめちゃ、やだ……。も、っと……して」 言葉にするだけでも身体が反応して耳が熱くなる。そんな千早に眼鏡越しの瞳が優しく笑む。 「……いくらでも」 身体を倒してきた新が唇を塞いできた。 「ん……」 新の頬に指先を滑らせてキスを受け止め、唇を啄まれたり軽く吸い上げられるごとに身体が解けていくのに、不意に新が顔を離す。 「……え、っ?」 「千早、キスするの好きやなあ。……してるんか、されてるんか分からんけど」 「気持ちいいから。もっと、したい」 そう答えて頭を持ち上げて千早の方から口付ける。新も今度はキスを解かないでくれ、持ち上げていた頭を片手で支え、枕の上に乗せ直して唇を深く重ねてきた。 合わさった唇を割るように舌を差し入れると、千早の舌が喜ぶように受け入れてくれる。さっきまで頬にそっと触れていた指は首筋を伝い降りて小さく肩を掴んできた。 「ん……。っふ……ぁ……」 時折くぐもった声が鼓膜を打ち、ほっそりした身体が熱を帯びてくるのを新は自分の肌で感じ取った。もっと熱くさせたくて、空いていた片手で千早の耳を撫でる。 「……んっ!」 細い肩がびくりと震え、唇の隙間から漏れる声が高いトーンに変わる。キスを解かないまま耳を撫でていた指を首筋に這わせ、そこから手をもっと下げていって辿り着いた柔らかな胸を包んだ。 「あんっ、やぁ……」 千早が身を捩りキスが解ける。それを狙っていた新は千早の耳朶に唇をぴったり付けた。 「一緒に、いような? ずうっと」 低い声でその耳に囁きかける。 「っ! 今……言うの、ダメぇ……!」 可愛らしい抗議に笑う。それだけでも千早の身体は跳ねて、胸を包んでいた新の手の平につんと尖ってきた感触が伝わった。 「また後で言うし、そん時に、ちゃんと聞いてくれれば、いいでさ」 「あっ、あん……っ、やぁ……んっ!」 言いながら胸元で芯を持ったピンク色を指の腹で撫で上げて、千早の唇から甘い声を引き出す。 「あ……いい……、あら、たぁ……、さっき、みたいに……、して……」 「……こう?」 耳元から顔を離して胸元に身体ごとずり下げて、可憐なくせに新を煽るその乳首を口に含み、軽く吸い上げた。 「あぁんっ! んっ、うん……そ、れ……、感……じる……」 肩を掴んでいた千早の指先にまた少し力がこもり、下肢がもじもじと動いている。もっと乱れて欲しいから吸い上げたまま、そこをまた舌で飴玉のように転がす。 「んっ、あ、あぁ!」 千早が仰け反り、曲げた片膝が爪先にぴんと力を入れたまま胸の方に引き寄せられる。唇を離し、できた両脚の隙間に新は素早く身体を置いた。 「……っ?!」 折り曲げていた方の足首を新が掴んだ時、千早が一瞬息を詰めた。構わずに細い足首から膝へと手を滑らせて大きく開脚させる。 「やっ、新……っ、こっちが……いい……」 胸への愛撫を千早が求めてくる。新は逆らわずに千早の足を開かせたまま身体を倒し、つんと尖ったそこへまた舌を這わせた。 「……っく、ふ……ぁあ……っ! っ、あ、……もっ、と、欲しい……」 欲張りやな、と合間に呟いて舐め上げながら片手を下ろして開かせた腿を撫でた時、千早の腰が揺れだした。そのまま指先を熱いそこに辿り着かせて優しく触れ、細い腰をもっと大きく動かせる。 「あぁ……ああっ! だめ、そこダメ……! 弱い、から……っ!」 弱いという千早の言葉を裏切るように、細い腰はせりあがる。新は素早く動いて持ち上がった腰が落とせないように片手で支えながら身体の下に掛け布団を適当に丸めて突っ込み、いい眺めのすぐ側に座ってまた千早の敏感な粒を優しいタッチで撫でた。 「あんっ! だめっ……欲、しくなっ……ちゃうっ! 新の、んっ……欲しく、ああぁっ!」 身を捩った拍子に千早の手は新の枕を探り当て、それを縫いぐるみのように強く抱えて口をそこに押しつける。別に枕に限定しているのではなく掛け布団でそうする時もあるが、声を抑える目的としては役に立っているとは言い難かった。 |