Mine Later On 4
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千早の首筋を舌で這い降りながら、着てきたブラウスのボタンを今日は丁寧に一つずつ外していく。 「……首筋、感じる……。けど、なんか……、説明難しいんだけど……」 この間、思わず首を竦めたくなるほど感じてしまった箇所があった。それと比べると、例えば凝った肩を揉みほぐす時に「ツボを外している」のと似ている気がする、と言葉を継いだ。 「探し……て、くれる……?」 「うん。ちゃんと教えてくれて、ありがとう」 ブラウスの前身頃をようやく開いた新は早速、千早の首筋のどこが一番いいのかとキスで確かめ始める。 (うなじが弱いのは、この前、可愛い声出しとったし、知ってるんやけど) そんな事を思い出しながら、鎖骨の窪みに這わせた舌を、そこから背中の方に向かって唇と一緒に動かした。 「……んっ! 新……っ」 首、というのか肩との付け根あたりだろうか。唇で吸い付いた時、言ってきた通り身体を竦め、新が聞きたかった声を千早の口が紡ぐ。 「ここ?」 もう一度そこにキスを落として尋ねた。 「……! う、うん……いい」 真っ赤になっている顔に小さく笑いかけて、今度は首筋を這い上がり舌先を耳朶の裏側へ辿り着かせる。 「やっ、ダメ……っ! あ、あんっ……」 数日前に耳にしたばかりの、問うまでもない可愛らしい声が鼓膜に飛び込んできた。 (……髪長いの似合うんやけど、耳隠れてもて、こういう時ちょっと不便やな) 自分の事ながら随分と我が儘だと苦笑したい気分で、うっかり引っ張って千早が痛がらないよう、手櫛を入れるよりも優しく指を通し、敏感な耳を隠すその髪を下からかき上げる。 「……え、っ?! 新、それ……、背中ぞくぞく、する……」 千早自身くすぐったいのか感じるのか分からないが、嫌ではないと答えてくれて新は内心ほっとした。 「これ、外すざ?」 背中に両手を差し込んでブラを外した時、千早が小さく身体を震わせて自分の腕で胸元を隠す姿が新を煽る。その腕の下に手を潜り込ませて白い乳房をそっと包んだ。 「……なんか、ずっと揉んでたい気する」 「っ、……どうして……?」 「男には、ないが? こういうの。柔らかいのに、弾力あって。……ほんとに、気持ちいいんや」 手の平の感触に少し慣れてきたのか、千早は口を開く。 「……お相撲さんとかにだって、胸あるけど……」 それに新はつい呆れてしまった。 「男の胸なんか揉んで何が面白いんやし。おれは、千早のおっぱいしか揉みとない」 答えると顔は赤らめているのに、乳首がつんと尖ってくる感触が新の手の平に伝わった。揉み上げていく最後にそこへ触れると、千早の身体が撓る。 「あ、あっ、やぁ……」 紡がれる悩ましい声に燃え立たされて腰で蟠る熱がさらに猛り、性感帯を探そうと試んでいた事さえ頭から吹き飛んでしまった。 「千早……っ」 余裕のない声で名を呼びながら千早の上に覆い被さる。 「……っあ、あぁんっ! あらた……、ど……したの……っ?」 自分の息を耳で感じ取って甘い声を上げたのに、戸惑ったように問い掛けてくる千早の耳元から唇を離さず告げた。 「我慢、できん。……千早が欲しいんや」 熱っぽい声に千早も押し流される。 「……し、て……、新……」 求めていた言葉を与えられて新は千早の唇を貪りだし、前だけを開けていたブラウスからほっそりした肩を露わにさせた。そのまま片手で千早の耳を撫でると背中が反って、またキスが解けてしまった。 「新、おねが、い……」 広い背中に抱きつきたいのに、中途半端に脱げただけのブラウスが邪魔をする。 「どうか、した?」 「これ……脱がせ、て……。新を、抱き締められない……」 「うん」 片腕で千早の上体を少し持ち上げて、襟を引き下げるように背中を剥き出しにすると、千早がそれに応じて腕を袖から抜く。さっき外して身体の前にあったブラも新は剥ぎ取って服と一緒に部屋の端へぽんと投げ、また千早に覆い被さった。 両腕が自由になった千早が背中にしがみつき、ぴったり合わさった胸に滑らかな肌の熱が伝わる。 「……ここ、やったっけ?」 吐息と熱をもっと千早から受け取りたくて、さっき知ったばかりの、首の根元あたりにある感じやすい場所にいくつもキスを落とし、空いている手は脇腹を撫で下ろして千早がよく履いている丈の短いキュロットのジッパーを探り当てた。 「っ、っふぁ……んっ!」 千早が紡ぐ吐息がますます熱く、甘く変わって新の頭を焦がす。駆り立てられるままジッパーを下げて、もどかしくキュロットを引き下ろし、手を戻しながら滑らかな腿を撫で上げてみる。 「や……っ、それ、だめ……っ」 本当の意味を知らなければ、拒絶に聞こえる短い一言が千早の唇を吐いて出た。 「ここも、感じるんや?」 聞きながら同じように撫で上げる。 「……っ、かん……じ、る……」 恥ずかしそうな声が新の言葉をそのまま返してくれ、矢も楯もたまらずにショーツの上から千早をなぞり始めた。 「……! ダメぇ、新……、いい、……っ、あんっ、だめ……!」 両極端な言葉を聞いて、つい意地悪をしてみたくなる。 「いいんか、ダメなんか、どっちなんやし? ダメなんやったら、やめとくざ? ……こういうの」 耳元で低く囁きながらもう一度、千早の形を確かめるように触れ、「こういうの」の意味を少しだけ力を加えた指先で伝えてみた。そうやって攻めていないと堪え切れそうにないのは自分が一番分かっている事だ。 「あ、あんっ! ……変な、事……聞かないで……」 「……千早が嫌がる事、しとないだけやけど。……どっち?」 新が指を少し動かすだけで焦れったそうに揺れる腰はとうに答えを投げ掛けているが、わざと分からない風に問いを重ねた。しばらく迷うように震えていた千早の唇がようやく動く。 「や……め、ない、で……、お願い、やめないで……!」 恥じらいながらも答えた事で堰が切れたのか、本気で新をねだる声が鼓膜を打った。 「意地悪に聞いて、ごめんな。……そうでもして気逸らさんと、保ちそうにないんや、おれも」 事実そこは早く解放しろと言わんばかりに脈を打ち、自分が零した先走りでじっとり湿っている。 「……新、聞いても、いい……?」 ほとんど吐息だけの声で千早が呼び掛けてきた。 「どんな事?」 千早は目線を一旦どこかにやり、しばらく言葉を探してから新に視線を戻す。 「この前も、そうだったけど……。い、いった後。えっと、また、した……って言うか、できたけど。それって……普通の事なの?」 「人にもよるやろけど。おれは、大丈夫やったみたいやの」 何しろあれが初体験だから、以前の自分とですら比較しようがない。けれど体力の続く限り千早を求めたいのは本音だ。 「……もしかして聞きたいのって、二度目の方が長く保つんかって事? それやったら、その通りや。実際この前かって、はじめ触られてすぐ出てもたがの、おれ」 それを怪我の功名と呼んでいいなら、そのおかげで挿入した時、千早が達するまで堪えていられた。正直にそう話すと大きな目がじっと見上げてきた。 |