Mine Side-C 7
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新がじっと留まってくれて、初めての痛みが少しだけ和らいできた。 「……ぜん、ぶ、……入った、の……?」 「うん。中、分かる、か? 千早を、おれだけのもんにした、って」 押し開かれたその中に新が居るのが分かる。おれだけのもんにした、その言葉は痛みなどどうでもよくなるほど嬉しい。まだ少しだけ呼吸は荒かったが、頷いて千早も自分が思っていた事を紡ぎ出す。 「……新も、もう、わたしの、ものだよ……」 目を丸くしている新の様子に、そこまで驚く事だったろうかと思っていると、納得したように新は笑ってくれた。 「ほうやな。……手、繋ご。……動くざ?」 「うん」 力強く繋いでくれる新の手は千早を安心させてくれる。 逆側の肘で体重を支えた新がゆっくりと動き始めると、仕方がない事とはいえ、初めて身体の中を行き来する異物感が唇から呻き声を出させてしまう。ゆったりしたペースを保った新が苦笑のような複雑な顔をしているのが見えた。 (……また何か我慢してる、みたいな……。もっと、動きたいのかな。さっきよりは、楽だし……) 「あらた……。無理、しない、で……動いて……。っ、もう、平気……だから」 喋るとまた少し痛む。それに気付いたのか新はかぶりを振って同じペースで千早に入り込んでくるが、さっきと少し角度が違うように思える。 「えっ?!」 (な、何これ、今の、何?!) 新に舐められて弾けた時と似ていて違う、気持ちいいという言葉でさえ足りない感覚。新が出たり入ったりしているそこから汲み出されて、何も考えられなくなる。それが勝手に言葉になった。 「……あっ、そこ、やだぁ! また、さっきみたいに、なっちゃう……!」 「……ここ?」 確かめるように新が同じ角度で入り込んできて、自分の口からは甲高く泣いているような声が溢れ出てしまう。 (新、意地悪だ……) 辛うじてそれだけ考えられたのに、また新が同じところを狙い打ちにしてきた。 「あ、あぁ……っ!」 続けて欲しいのかやめて欲しいのか、自分でも分からない。頭上から降ってくる新の声を耳が捉え、ほんの少しだけ意識を引き戻せる。 「おれは……千早を、いかせたい。さっきみたいに。……何度でも」 鼓膜を震わせる低い声。それだけで自分の中が新をねだるように動いてしまい、乱れてしまう恥ずかしさが口を開かせた。 「……けど、頭、あんっ、真っ白で……、んっ、変に、なる、から……っ、……?!」 言いかけたのに、新にまたそこを突かれて後を続けられない。 「もう、無理も遠慮もせん。本気で、動く」 きっぱりした新の言葉に追い打ちを掛けられ、その言葉通り中に入り込む新が力強さを増した。 (……せめて、手、もっときつく……繋ぎたい……!) それさえ無視して新の腰は大きく動いて頭を真っ白にさせる。 「あ、あっ! ダメ、そこダメ……っ! あぁっ、あんっ! っふ、ぁ……っ!」 自分が何を口走っているのか、もう分からない。全部押し流されそうで、繋いでいた手さえ離し、両腕で新の広い背中に縋り付いた。 「……千早は、おれのや。ダメも、なんもない。……おれかって、すごい、気持ちいいし」 新の紡ぐ言葉も響きは感じ取っているのに、理解が追いつかない。片方の腿を腕で抱えられ、脚を大きく開かされている事を恥ずかしいと思える余裕さえない。 「っ、あっ! 新、新……っ! 私、わたし……っ、もう……っ!」 もしかしたら新以上の貪欲さで新を咥えこんで離したくないと蠢く内側の感触。今まで知らなかった自分が身体の奥深くから、むっくりと起き上がってくるようだった。 新の動きが更に激しくなる。 (……落ちる……ううん、浮き上がる?! ……分かんない、分かんない……!) それなのにもっと貪られたい。どうなっても構わないから新が与えてくれる快感がもっと欲しい。腰は勝手に動き、身悶えしたくなって背中を大きく反らした。 「やぁ……っ! あ、あ、もう、ほんとに、新、あぁっ!」 「……いきそう?」 答える余裕など残っていない。新がぎりっと歯を食いしばる音が聞こえた気がするが、それを意識するより早く、真上から叩き付けられるように求められ、自分の内側ももっと奥にと新を引き込み始めている。 「んっ、いき、そう……っ! 新、私……っ、新っ! もう、もうダメぇっ!」 中を行き来する新がぐっと嵩を増したのが何となく分かる。再び言葉を借りるなら、自分も新も「いきそう」だった。 (さっきの、さえ……比べ物にならない……! 弾けるんじゃなくて、そんなのじゃ、なくて……!) 「……っ! おれも、もう……堪え、られん、千早、一緒に、千早……っ!」 切なげな響きを聴き取って、身体の奥から起き上がった未知の自分と、千早という普段の自分との境目がなくなる。 (もう、もう……止まらない……!! 大きな波が……新が、私を、浚ってく!!) 「っふ、ああ、あ、あっ、ダメっ、いく……っ! あぁぁ……、ああっ!」 「く……ぅ、……っ!」 中で跳ねる新を引き込んでいたそこが大きく痙攣した瞬間、頭の中を走る閃光だけが意識を焼き尽くした。 ようやく頭の中の閃光は消えたものの、まだ波間を漂っているように意識はぼんやりしたままだ。時折その波が少し大きくなって身体が震えているが、さっき「いった」時と少し違って穏やかな快感が千早を包む。 (……嬉しい。新と結ばれて。……嬉しい) 告げてくれた通り、心も身体も新は自分のものにしてくれた。そして新の気持ちもその身体も、もう千早のものだ。気怠さの中、新の腕が優しく包み込んできた。 (何だか……お昼寝の時、みたい。……気持ち、いいな……) 千早も重い腕をどうにか新の腰に回す。汗ばんだ肌から力強い鼓動が伝わって幸せな気分にさせてくれる。少しずつ息が整い、力なく回していただけだった腕で引き締まった腰を抱き直すと、気付いた新がふっと笑む。 |