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がっくりと力が抜けた千早はまだ、ベッドの上で荒い息を吐いている。全身がずっしり重く感じる疲労感は新や太一も覚えていたが、能動的に動いたせいか、あるいは男と女の違いなのか、すうっと波が引くと身体を動かす事は出来るようだった。 「あ……千早のお腹の上、汚しつんた……タオル、絞ってくるわ」 千早の両足をまっすぐ戻しながら、新はベッドから降り、洗面所の蛇口から湯を出してフェイスタオルを絞って戻り、人肌程度の暖かな濡れタオルで胸と腹を丹念に拭いて綺麗にする。 「……千早が落ち着くまで、一休みするだろ?」 「うん。こうやって見てたかって、千早が一番バテてるし」 男二人はダブルベッドの足元へと移動して腰を下ろした。 「試合とか見てると、スタミナある方やって思ってたけどの。千早は」 「おれも本でしか知らないけどさ、男と女で、いった後が違うって。おれら男って、出ちまえばストン、って感じで元戻るけど、女はもっと緩やか、らしい」 太一が手振りを交えて説明してくれた。 「……単純にスタミナだけの問題でないんや? ……ほんなら今も、気持ち良いままなんかな。……ほやったら、いいんやけど」 新は背後に横たわる千早を振り返りながら呟いた。 「そうだな。……けどさっき、おれまた驚かされたよ千早に。……ったく、どこで知識得てきたんだか」 太一も同じように背後を振り返り、苦笑混じりに言葉を継ぐ。 「……びっくり箱みたいやな、千早って。次に何が出てくるんか全然分からんけど、嫌でないのが不思議や」 「はは、いい表現だなそれ。……うん、おれも。千早には驚かされっ放しだけど、それがあいつらしいって言うかさ」 そんな事を話していると、背後から小さく呻くような声が聞こえた。 「……落ち着いた? 千早」 一度立ち上がり、千早の側に座り直した新が静かに聞く。太一は反対側の縁に腰を下ろした。 「……うん、大丈夫……」 「水、飲むか? 持ってきてやるよ」 太一が素早く動き、新しいグラスに冷たい水を汲んで戻ってきた。 「あ、ありがとう……」 グラスの水を千早は一口だけ飲み下し、視線を左右に彷徨わせる。置き場所を探していると気付いた新が千早の手からグラスを受け取り、サイドボードにそっと置いた。 「……ねえ、変な事聞いていい?」 ベッドの上に投げ出されたままだったバスローブを肩に羽織り、千早が問うてきた。 「答えれる事やったら、いいけど」 「……どんな事だよ?」 しばらくの間、千早は二人の顔を上目遣いになってじっと見た後、口を開いた。 「えっとさ。……もう、交代って……大丈夫なの? あの、その……太一と、新……。つ、疲れてたら悪いなあって。でもやっぱり、平等がいいし……」 問う千早の言葉もだんだんしどろもどろになっていく。 「や、おれらよりお前だよ。……無理してねえか?」 千早はかぶりを振る。 「まあ……おれらは平気だけどさ。……だろ、新?」 「え? あ、うん。……ほやけど男って、二度目って時間かかるざ? ……その、いくまで」 千早が疲れ果ててしまうのではないか、それが気がかりだった。 「……いいの、それでも。……ダメ、かな……」 太一の口から大きな溜め息が漏れた。 「ったく。お前の強欲って、かるただけかと思ってたぜ、おれ」 乱暴な言い方だが、女性、特に千早に恥を掻かせたくないと太一が思っているのは新にもよく分かる。 「よいしょっと」 太一は千早の膝裏に腕を差し込み、千早の身体を仰向けに戻した。 「お前が望むんなら、何回だって……してやるって」 そう告げて唇を奪う。横向きに抱き合った千早の背中側に新も寄り添うように横になり、白い背中に唇を這わせた。 「……ん、あんっ……やだ、何か……身体、熱い……」 さっき一度達したばかりだからか、千早は早くも身をよじらせ始めている。 「んじゃ、またさっきと逆にする?」 千早の肩越しに太一が聞いてきた。頷くと、太一は自分の身体をベッドの上にずらし、新は逆に足元へ移動する。足を割り開くと、さっき新を受け入れたばかりのそこはぬらぬらと光って誘っているようにさえ思える。新は両手で千早の腿を抱え、そこに顔を埋めた。 「……あ、んんっ……やぁ……んっ……」 艶めかしい声がまた太一の耳を打つ。すでに芯を持って尖った胸元を、太一は唇と指先で両方同時に触れた。 「っ、あぁんっ……っふ、あ……」 舌先や指が触れるたびに素直に背中を反らして甘い声を上げる千早が可愛らしくて堪らない。さっき一度放った筈なのに、太一の中の水圧がまたぞろ高まるのを感じた。 新もそれは同じようで、指先でくつろげた千早のそこで、ぷっくりと自己主張を始めた核を見つけ、千早の唇にキスをするように、そこに唇を触れさせて舌でくすぐっていく。 「あ……あ……っ、あ……んっ……」 もっとその声を聞きたい、と、新はその核を優しく吸う。 「……あぁっ、やだぁ……っ、吸っちゃ、ダメぇ……っ!」 途端に千早の声のトーンが跳ね上がる。ちら、と視線を上げるとしきりに顔を左右に振って堪えている愛らしい姿が見えた。 「ダメ、もう……っ、そんなに、したら……っ、して、あげられ……んぅっ……!」 「……もう、太一と代わる方が、いいか?」 少し勿体ないが、千早が一番気にしているのは自分達二人に平等に、という事だ。新は顔を離して太一を見る。彼もこちらを見て頷き、身体の位置を変えてきた。 「千早、入れるぞ……?」 さっきの新のように、太一は千早の腰を掴み、解放を待ちわびている分身を宛がう。新もさっきの太一に倣って千早の手をそっと取った。 「いいか?」 ゆっくりと腰を進めていくと、声を上げる度に蠢き、太一を締め付ける千早に包まれる。 (……うわ、ヤベえ……何だよ、これ……。気持ち良すぎんだろ……?!) 気を逸らせたくて、太一は口を開く。 「……千早、新のも……してやれって」 「ん、……うん……」 甘ったるい声で返事をした千早の指が、言われた通りに新に絡みつき、優しく動き出す。 「……っ、うわ……、千早、すご……っ」 新が眉を寄せているのが太一の視界の端にちらりと映る。 (……さっきの新と、まんま同じ事するってのも芸がないよな……) 太一は一度千早の中から分身を引き抜くと、両手で細い腰を掴んでくるり、と千早を俯せにさせた。 「……太一? ……えっ、やぁ……んっ」 左右の手を入れ替え、もう一度千早の腰を掴んで今度は手前に引き寄せる。千早の腰が高く持ち上がり、その眺めに太一の喉がごくりと鳴った。再びそこに猛った塊をあてがうと、今度こそ深々と貫いた。 「っふ、あぁ……っ! ふ、かい……ぃっ!」 後ろから突き上げられて千早の背中が柔らかく撓る。どうにか堪えたくて、千早は目の前の新の腰にしがみついた。太一が動く度に自分の頭が揺れ、立ち上がった新のそこに頬が触れるのが分かり、千早は無我夢中で新のものにしゃぶりつく。 「……っく、っ……」 太一が力強く腰を送ってくる動きに合わせて千早の顔が大きく上下に動き、新を飲み込む。 「んっ、……ん、ふぁ……んっ、ん、ぅ……」 懸命に新のものを舐めている姿と、太一のものを受け入れてしゃくり上げるように揺れている千早の細い腰。その眺めが新のボルテージを急激に引き上げる。無意識に新の片手は千早の頭に伸び、長い髪をくしゃりと掴む。その拍子に指先が千早の耳を撫でた。 「んんーっ?! ……んっ、あ、あんっ!」 「うわ……千早、んな……締めんな……っ」 太一が片方の膝を立て、千早の中を行き来する角度を変えた。 「やぁんっ、そこ、ダメ……っ!」 仰け反った千早は思わず新から口を離してしまう。 「ダメ、って事……ねえだろ。……すっげえ、締まってるし……」 「───ッ!」 そう言われながらまた奥を突き上げられて、千早の喉から声にならない声が漏れる。 「……でもっ、……そんな、だと……っ、んっ、新、が……。ふぁあんっ、ダメぇ……」 「無理にせんでも、いいざ……? 千早」 新は宥めるように声を掛ける。 「やだ……。そんなの、やだ……っ。……あんっ、お、ねがい……、新、も……っ!」 「……分かった。ほんなら、手で身体、支えてられる?」 千早は言われた通り、両腕をぴんと伸ばして自分の身体を支えた。その正面に新は膝立ちになって、千早の唇に自分のそれを触れさせ、彼女が夢中で飲み込むと、新は自分で腰を使って水位を上げていく。 「ん、んっ、……んぅ……っ、っは、ん……っ」 太一と新に挟まれ、突き上げられ揺り動かされて、千早はどんどん高みに押しやられていく。身体を支えている両手がぎゅっと握り込まれるのが太一にもはっきり見えた。見えていなくとも、千早のそこがさっきからきゅっ、きゅっとリズミカルに太一を締め付けてもっと奥へ引き込もうとしていたから、千早の限界が近い事は感じ取れていた。 「……ヤベっ……、千早、おれ、そろそろ……っ!」 自分と新の腰が動く度に聞こえてくる濡れた水音が、太一から我慢を手放させようとしきりに働きかけてくる。 「んっ、うん……っぷぁ、ダメ、もう……、支え、られない……」 「いいざ、千早。身体楽にしね。……片手だけ、貸しての」 千早が肘を折って上半身がベッドに崩れ落ちる。新はさっき太一がしたように、千早の片手を自分のそこに導いて、その上に自分の手を重ね全速力でスパートをかけ始める。その間にも太一の動きはますます速まり、千早を、そして太一自身を追い立てていった。 「千早っ、千早……! いくぞ、千早……っ!」 「んっ、あぁんっ! わ、私……っ、もう……っ! ……ぁ、あぁ、───ッ!」 一拍遅れて新も限界を迎える。手の平で受け止めたが、いくらかは千早の髪に飛び散ってしまったようだった。 「……う……くっ……!」 太一もギリギリの所で腰を引き、俯せになった千早の背中に熱い雫が雨のように降り注いだ。 |