保湿系トライアルセット

Boyfriends, Girlfriend 9

R18版



 「……ふう、喉渇いたあ」
 バスルームから出た千早はバスローブ姿のまま、さっき飲みかけだったジュースに口を付ける。
「……大丈夫なんやろか」
「さあ……。けどさっきのアレが場酔いなら、流石にもう起きねえ気はすっけど」
 見ている限りでは、ジュースを思い切り飲み干している千早の様子に目立った変化はなさそうに思えたが。
「あ、バースデーカードもくれてたんだ? ごめんね、さっき気が付かなくて。でも、ありがとう。……読んでいい?」
 洋形封筒を片手に、千早はにっこり笑う。
「え? あ、うん。どういたしまして。……まあ、千早の好きな時に読めばいいけど……」
 メッセージを書いた新はもごもごと答えた。

 千早がカードに目を通している間に、太一がこっそり聞いてきた。
「中、何て書いたんだ? お前」
「ん? まあ……誕生日おめでとうっていうのと、この前三人で話したんたな(話したような)事もちょっとだけ」
 三人で交際する事を受け入れるとは書いたが、今日の千早の言動はまたその上を行っている。
「……これが他の女の子が言うたんやったら、何ちゅうか……好きモンやな、って引くんやろけど……」
「そうなんだよな。何でか千早が言うと、あんまヤラシく聞こえねえって言うか。……惚れた弱みって言われりゃそれまでだけど」
 太一が最後に付け加えた言葉に、新も納得の色を顔に浮かべて頷く。
「結局やっぱ、気持ちの問題なんやろな。おれらの前で、千早がヤラシくなっても……嬉しい、って思ってまうし……」
「分かるよ。おれらで……まあ何てーか、千早が感じてくれてるんだって分かるとさ。もっと……してやりたいって思うよな」
 お互いへの嫉妬や対抗心がない訳ではないが、千早に対して思う事は同じだ。その千早がカードを読み終えたのか、二人の方に近寄ってきた。

 「新、太一……今日の事もだけど、今日までの事も含めて、本当にありがとう。……二人とも、大好き」
 千早の両腕が二人の首をそっと抱く。
「おれらも、好きや。……千早」
「ああ。好きだ」
 迷いなく言い切った二人が、左右から千早の頬に小さくキスをする。打ち合わせた訳でもないのに、太一の唇が首筋を這うと、新は千早の顔を少しだけ自分の方に向け、形のいい赤い唇をそっと塞いだ。
「……っ、ん……ぅ……、っふ……ぁ……」
 二人のキスを受ける千早の背中が悩ましく撓る。
「……ベッド、行く?」
 耳元で太一が問うと、千早はびくんと身体を跳ねさせた後、こくりと頷いた。それを受けて新がキスを解き、千早を横抱きにする。
「あっ、新ズリー……」
「……ほんなら太一が脱がせれば平等やろ?」
 太一に言い返しながら、新は千早の身体をそっとダブルベッドに下ろす。身体の下から手を抜く時に、千早の右手人差し指に残る手術の痕が目に入り、新は千早の右手を取ってその傷跡に優しいキスをした。

 太一の手が身体の前で結んでいたバスローブの紐にかかり、結び目を解いて身頃を開く。すらりと伸びた脚が太一の目の前にさらけ出された。
「……千早、お前って……マジ、綺麗だ」
 身体の位置をずらし、千早の爪先に太一はキスを落とす。
「えっ、やだ……そんなとこ……床歩いて、汚れてるし……」
「気にしねえよ。……新、黙らせてくれよ」
 乱暴に言い放ち、太一は再び千早の爪先から順にキスの雨を降らせ出した。
「千早……おれら、ほんとに気にせんし……、もっと、色んな千早……見てみたい」
 新は太一とは逆に身体の位置をベッドの上へずらし、千早の上半身を覆う格好で唇を奪う。舌を差し伸べると、千早は初めおずおずと、次第に大胆に新の舌を迎え、絡み合う度に濡れた音が唇の間から漏れ始めた。
「……んっ、んふ……っ、あ、んっ……」
 吐息に色が混じりだしたのを聞いた太一は、爪先から膝へ、そして程よく引き締まった腿へ、キスの位置を変えていく。新は口付けを解かないまま、千早の腕からバスローブを引き抜いて、柔らかな胸を手の平で包み込み、その弾力を楽しむように持ち上げながら、中指の腹でその先端に触れる。

 「……んぅっ……!」
 顔を左右に振って堪えようとしたが、新は残る片手で千早の頬を押さえ、キスを解く事を許さず、つんと尖り出す胸の先端を指で捏ねるように、さらに刺激する。
「んっ、ん……あ、あぁ……っ……」
 ようやく新はキスを解き、千早の顔を自由にさせた。そのまま形のいい耳を唇でそっと噛みながら問う。
「……ここ、感じる?」
「あんっ! ……い、じわる……」
 目を潤ませて言われては説得力も何もあったものではない。

 頭上から聞こえる艶めかしい声に力を得た太一が今度は千早の両足を大きく割り広げ、早くも蜜で溢れているそこを指先で開く。
「やぁ……、太一、それ……恥ずかしい……」
「……んなもん、聞けねえ」
 言い捨てて指で開いたそこに、キスをするように唇を被せて舌を伸ばす。
「あぁんっ、やぁ、……っ、んぁっ!」
 太一の舌先が、ぷっくりと膨れだした核を優しく撫で上げた。
「あ……っ、あぁ……、ダ、メ……ぇ、お、かしく……なっちゃう……」
「……いいんや、千早。……千早が感じてくれると、おれら……嬉しいんや」
 新の声が耳から千早の頭をくらりと揺らがせる。
「でも……っ、あんっ、い……一緒、が……いいの……っ!」
 切羽詰まったような声を耳にした太一が顔を上げた。
「……もう、待てそうにねえ?」
 こくこくと頷く千早を見て、太一は目線で新と場所を入れ替わろうと伝えてきた。

 「……千早、力……抜いてての? ……いいか?」
 千早の足元へ移動した新は、自分も着たままだったバスローブを脱ぎ捨てて、開いた両足の間で濡れてひくつくそこに自分の熱をあてがう。
「うん……手、繋いでも、いい……?」
 太一と新がそれぞれ手を伸ばし、千早の手をしっかり握る。新は残る片手で千早の腰を掴み、ゆっくりと身体を沈めていった。
「……あ、……あ……あっ……」
 少しずつ押し開かれる感覚に、千早の背中が仰け反り、繋いだ手に力が入る。太一は宥めるように千早の唇に優しいキスをした。
「……う、わ……」
 先の方を飲み込ませた新が思わず呻く。
(……凄っ……中、熱いし……ひくついてる。……ほやのに、凄い、締まる……!)
 焦りたくなかったのに、つい新は千早の一番深い所まで一気に腰を送ってしまった。
「んンっ……!」
「ご、めん……千早。痛く、なかったか……?」
 そう問うのさえ、かなり意志の力が必要だった。返事がしやすいように、太一が一度キスを解く。
「へいき……」
 囁き声が鼓膜に届き、新はほっと息を吐く。
「……動いて、いい……?」
 千早が頷くのを見届けて、新はぎこちなく腰を引き、また己自身を千早の中に全て埋めるように突き入れた。

 「あンっ、んっ、……新、新ぁ……」
 千早は繋いでいた手を離し、シーツをきつく握りしめている。新の動きに合わせて蕩けるような表情を見ているだけで、側にいる太一の腰にも痺れたような感覚が走るようだった。
「……え?!」
 思わず太一の腰が跳ねる。はち切れそうなそこに、千早の指が絡みついていた。
「お願い……太一も、いっしょ……にっ……」
 懇願するように告げられる度、千早の熱い吐息が先端を撫で、太一の腰も勝手に揺れてしまう。腰を送る事に少し慣れてきた新は、腰を掴んでいた方の手で千早の片方の膝を抱え上げて大きく開かせ、角度を変えて自身を送り込んだ。
「ひぁ……っ! やぁ、新っ、それダメぇ……! どうか、なっちゃう! ……っああ、ああんっ!」
 千早の唇から紡がれる声から余裕が消え失せる。どうやらこの体勢で奥に当たると、千早は物凄く感じてしまうらしい。新は力強く腰を送り込んで千早をどんどん高みに追いやっていく。そうでもしないと、自分が先に果ててしまいそうだというのも理由の一つだった。
「……わっ、おい千早?! ……ちょ、それ……ヤバい……」
 指先を絡ませていた太一のそこを、千早の舌が這う。幹を指がリズミカルに扱き、露を零す先端を赤い舌がちろちろと舐めていっては、太一の忍耐も波に浚われるように崩れてしまう。

 視線の先で、一心に太一のものに舌を這わせる千早はあまりにも扇情的で、新の水位も一気に高まってしまった。
「……あかんっ、……おれ、もう……っ、千早、千早っ!」
 送り込む腰が急にスピードを上げ、千早の大きな目がますます大きく見開かれる。自分の中がきゅうっと引き絞られるのが分かるが、もう自分でもどうしようもない。
「っ、んううっ……! ……あ、あぁっ、……あんっ、やっ、もう……っ!」
 二人の切羽詰まった様子に、太一の理性の箍もはじけ飛ぶ。自分のものを扱き立てていた千早の手に自分の手を重ね、激しく前後に揺すり立てた。
「……おれも、ダメだ……っ、出すぞ、千早……っ!」
「あぁんっ、もう、ダメ……っ、あァ───ッ!!」
「……っく、……ち、はや……っ!」
 三人の身体が大きく震える。すんでのところで腰を引いた新のものが白い腹に、太一の放ったものが柔らかな胸にと、それぞれ千早の身体の上に迸った。





Next


written by Hiiro Makishima